任意交渉以外の解決方法
任意交渉以外の解決方法
相手方と任意に示談交渉をしていたものの、合意することができない場合、紛争を解決するための手続きとして、①ADR、②民事調停、③訴訟提起があります。
ADR(裁判外紛争解決手続)
ADR(裁判外紛争解決手続)とは、訴訟手続によらずに紛争を解決するため、公正な第三者が関与してその解決を図る手続のことです。
交通事故のADRを行う代表的な機関としては、交通事故紛争処理センターと日弁連交通事故相談センターがあります。(なお、②民事調停もADRといえますが、分けて説明します)
ADRのメリット
ADRによる解決を図るメリットとしては、無料で利用できる点や訴訟よりも比較的時間がかからない点等があります。
ADRのデメリット
ADRによる解決を図るデメリットとしては、利用できる場面が限定されること(例えば自転車同士の事故は利用できない)等があります。
民事調停
民事調停とは、訴訟手続によらない裁判所の紛争解決方法の一つで、裁判所の仲介のもと、紛争解決のために話し合いをする手続です。
民事調停のメリット
民事調停のメリットとしては、訴訟よりも比較的時間がかからない点や物損事故や自転車同士の事故も民事調停を行うことができる点等があります。
民事調停のデメリット
民事調停のデメリットとしては話し合いによる解決のため、双方の主張が大きく乖離している場合は解決が難しい点等があります。
訴訟を提起
訴訟を提起する方法は、簡単にいえば、事件の判断を裁判官にしてもらい紛争を解決してもらう方法になりなります。
訴訟を提起するメリット
訴訟を提起するメリットとしては、訴訟は事件の判断を裁判官にしてもらうため、両当事者が合意しなくても事件を解決できる点等があります。
訴訟を提起するデメリット
訴訟提起のデメリットは、そもそも弁護士に依頼しなければ、訴訟を遂行することが難しいことや任意交渉より時間がかかることが多い点等があります。